植物は土に植えれら、その土の中の肥料を栄養・養分として取り込み、大きくなっていく。
では、その栄養・養分は土の中でどのように存在するのだろうか、、なんて疑問は持たないだろうか。
今日は、土の中にある栄養分が、どのようにして土に蓄えられるのか、調べてみたので、自分の備忘録として記録してみる。
あんまり難しいのは楽しないので、ざっくりと理解しておいた方が良い??くらいのレベルでまとめておこう。
土が栄養分を蓄える仕組み
土壌コロイドとは?
以前、土に付いて考えるという記事を書いたので、もう一度確認してほしい。
この記事にもあるとおり、土の主成というのは岩石が細かく崩れたものであり、その大きさによって、以下に分類されている。
- 礫:2mm以上
- 砂(粗砂):2~0.2mm
- 砂(細砂):0.2~0.002mm
- シルト:0.02~0.002mm
- 粘土:0.002mm以下
この主成分に、植物・生物由来の成分が分解して生じた有機物(腐植)が混じり、土にあることを記事にした。
で、土壌が栄養・養分を蓄える上で重要なのが、上に示した成分のうち、「粘土」と「腐植」だ。
この「粘土」と「腐食」が混じり合った物体を、「土壌コロイド」と呼ぶそうだ。
この土壌コロイドこそが、土が栄養を蓄える上で、最も重要な構造らしい、、ので覚えておこう!
ここからまた、ちょびっとややこしくなる。
この土壌コロイドは、マイナスに帯電している。
陽イオン交換容量(Cation Exchange Capacity、CEC)
ここで再度、以前に記事にした「肥料の3要素」という記事を思い出してほしい。
この記事の中に出てくる、N、P、Kの中で、アンモニア態窒素(NH4+)として存在するN、K+として存在するカリウムは、みてわかる通り(+が付いているから)、プラスに帯電しているイオン(陽イオン)である。(*イオンってのはすなわち、物質が水に溶けている状態)
ここまで説明すると、大体わかると思う。
この土壌コロイドという構造はマイナスに帯電しており、土の中にあるプラスに帯電している養分・栄養(陽イオン)を電気的な力(+・ーの間に生じる静電気)で、くっつけることにより蓄えることができる!!というわけだ。
で、一定量の土壌が蓄えられる陽イオンの量を、陽イオン交換容量(ようイオンこうかんようりょう、Cation Exchange Capacity、CEC)と呼ぶわけだ。
土壌中に陽イオンとして存在する栄養・養分は、肥料の3要素に含まれる、NH4+、K+だけではなく、Mg、Na、Ca等々、色々とある。すなわちCECという数値はとても重要というわけだ。
いってみれば、CECは土が栄養分を蓄えるポケットの大きさを表す指標といってもいいかもしれない。
大きければ大きいほど、栄養を蓄えられるわけだ。
ここで付け加えておきたいのは、じゃあマイナスイオンとして存在する栄養・養分はどうなってるの?という点だ。
実は、マイナスイオンとして存在する養分、例えば、硝酸態窒素(NO2–、NO3–)などは、土壌コロイドにトラップされないため、基本雨等で流されてしまう。なので、Nを施肥する場合、長く・ゆっくりと効果を持続・発揮させたいと考えるならば、アンモニア態窒素を、短期間で効果を発揮させたいと考えるのであれば硝酸態窒素を施肥する必要がある。
如何だろうか、土が栄養を蓄えるメカニズムを知っておくと、どのような形態の肥料を施肥するべきがが見えてくる!!ではないか。
塩基飽和度
CECがお財布の大きさを示すとなると、気になるとはお財布の中身だ。
例えば、塩基飽和度が120%であるとしよう。
この時、お財布の中にはお金(この場合、栄養)がパンパンに詰まっており、外にあるれ出している状況になっている。
すなわち、土壌が保持できる陽イオン(栄養)を超えており、残った栄養分は水に流されてしまっている状態を示している。
一方、塩基飽和度が50%だとしよう。
この時、お財布の中には半分しかお金(栄養)が入っていない。まだまだお金を入れる余裕がある。
すなわち、この時の土壌は、施肥をすればまだまだ栄養を蓄える余力がある、というわけだ。
まとめ
いかがだろうか。ちょっと難しいかったかもしれない。
CECは、その土壌に含まれる粘土の成分や腐食の量によってもだいぶ変わってくるらしいし、てで触ってCECなんぼ!なんてわかるわけもない(ひょっとするとプロならある程度わかるのかな、、)
あと、塩基飽和度なんで、触っただけでわかるわけないし、きっと特殊な分析をしないと出てこない数値だろう。
だけど、そういった要素をあることを理解し、想像しつつ、土壌の改良、施肥、肥料のタイプを変えてみる?といったプロセスも、家庭菜園の楽しみ方の一つなんじゃないかと思う。
あと、このCECという因子は、なぜ土壌の酸性化が植物にとってよくないのか?を考える上での重要な要素になっている。
次回は、この酸性土壌の記事も書いてみようと思うので、お楽しみに!
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